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マダガスカルにはたくさんの種類がいるキツネザルですが、現在その半数以上がレッドデータアニマル(絶滅の危機に瀕している動物)とされています。そのため、特別な場合を除いてキツネザルがマダガスカル国外に出されることはありません。
その貴重なキツネザルたちのほんの一部の種類のみ、日本で見ることができます。以下に日本でも会うことのできるキツネザル全種類をご紹介します。
注意!:このサイトには石垣島の八重山民俗園で撮影したワオキツネザルの画像が多数ありますが、現在八重山民俗園に彼らはいません。ワオキツネザルたちは犬山の日本モンキーセンターにお引越ししました。今、八重山民俗園にはリスザルたちがいます。


ワオキツネザル
ワオキツネザル


しましまのしっぽだから「輪尾(わお)」なんです。白と黒の毛が交互に生えてるわけです。ご覧のとおり、絶妙に美しいデザインのキツネザルです。日課である日向ぼっこをする姿や、しっぽを腕にこすりつけてニオイをつけている姿などに愛嬌があり、キツネザル界のスター的存在です。
日本でもあちこちの動物園で見ることができます。エサをあげたり、触ったりできるようになっている所もあります。しかし、ゲストがエサを与えることができる施設のワオたちは、肥満気味です…。
マダガスカルでは、国土の南端にある私設のベレンティ保護区が有名ですが、現在は環境が悪化しつつあり、健康状態が心配されています。
(撮影地:八重山民族園)

クロキツネザル
クロキツネザル

オスは全身真っ黒、メスは茶色の体毛です。パっと見、種類が違うように見えますが、これがクロキツネザルです。霊長類でも、オスメスでこんなにも色の違う体毛を持っているのはめずらしいのだそうです。
長崎バイオパークのキツネザル類の中では、クロキツネザルのオスは一番人なつっこいというか、ものおじせず、エサを真っ先にねだってきます。メスはもう少し控えめで大人しい印象です。
オス、メスともに顔側面の房毛がふわふわとしてるのが目立ちます。クロのオスは愛嬌があって実物を見ている分にはとっても可愛いのですが、写真に撮ると真っ黒になってしまって、どこが腕で足なのかがわからなくなったりします。私が真っ黒な写真を飾っていると、知らない人は必ず「何の犬?」ときいてきます。確かにサルというよりイヌに近い雰囲気かも。
(撮影地:長崎バイオパーク)


ブラウンキツネザル
ブラウンキツネザル

ブラウンには7つほどの亜種がいます。資料があまりなくてこの写真のブラウンがどの種類なのか、はっきりとはわからないのですが、顔が黒くて顔の房毛もないので、おそらくコモンブラウンキツネザルだと思います。ブラウンの亜種たちはみな個性的なルックスをしています。デューク大学(IE推奨)のサイトに画像がたくさんありました。ご参照ください。
当会が今まで見てきたブラウンたちは、全体に大人しめで奥ゆかしい印象があります。カワイイ声で「グッ グッ」とよく鳴いていますが、この鳴き声は単なる鳴き交わしで、特に意味はないらしいです。
マダガスカルでも一番一般的によく見られる種類のキツネザルなのだそうです。一部の種類がコモロ諸島にも生息していますが、マダガスカルから人間が連れて行って定着したという説が一般的です。

ブラウン×クロ?おまけ(ブラウン×クロ)

長崎バイオパークにはブラウンとクロの雑種もいると、飼育係の方にうかがいました。雑種はクロキツネザルの群れと仲が良いらしいので、クロとつるんでいた、この右の画像の固体がそうだと思います。鮮やかな茶色の体毛から、おそらくメスではないかと思われます。日本で新種誕生…か?
(撮影地:長崎バイオパーク)


クロシロエリマキキツネザル
クロシロエリマキキツネザル

エリマキキツネザルにはこのクロシロエリマキキツネザルと、茶色っぽい毛色のアカエリマキキツネザルの2種がいます。ワオなどに比べると体つきが大きく、鋭い目つきにも迫力がありますが、いたってノンビリした性質のレムールです。クロシロはパンダみたいな白黒の体毛がキレイでしょう。
彼らが仲間同士呼びあう時の鳴き声は「ギャアスギャアス」と、ものすごく騒々しいです(千葉のある動物園では、横浜から引っ越してきたエリマキキツネザルのすさまじい鳴き声のせいで象がノイローゼになったとか)。1匹しかいない場合は吠えないらしいのですが。
一見怖そうですが、なかなか愛嬌のあるカワイイやつらです。
(撮影地:八重山民族園)


アカエリマキキツネザル
アカエリマキキツネザル

もう1種類のエリマキキツネザル、アカエリマキキツネザルです。顔やしっぽは黒く(たぶんお腹も)、体や顔の房毛は赤茶色です。配色は違いますが、体型はシロクロと似ています。純粋なものは日本にはあまりいないみたいです。写真は横浜の野毛山動物園にいるアカエリマキです。十分運動ができそうな大きな飼育場に2匹ほど、別室の小さな飼育場に3匹ほどいたようです。
もっときちんとした写真を撮りたかったのですが、この日はとても気温が低く、ごはんもすんでしまったらしい彼らは巣箱からときおり顔をのぞかせてくれるだけでした。
なんとなーく、こちらを観察しているようなアカエリマキの表情がお分かりいただけるでしょうか。
(撮影地:野毛山動物園)


アカ×クロシロ
おまけ(アカ×クロシロ)

以前長崎バイオパークにいたエリマキキツネザルは「アカエリマキキツネザル」ということになっていましたが、実はアカエリマキとクロシロエリマキの雑種でした(現在はお引越しをして、長崎バイオパークにはいません)。毛の色が微妙に2種の特徴を受け継いでいるのが写真からもお分かりいただけるかと思います。
那須のワールドモンキーパークにも同じ雑種がいました。ひょっとしたら長崎から引っ越していったのかな? 那須ワールドモンキーパークでは、彼らにエサをあげたり触ったりすることもできます。
(撮影地:長崎バイオパーク)


アイアイ
アイアイ

日本では唯一、上野動物園で見ることができます。2000年秋にどくとるアイアイ・島泰三先生がペアのアイアイ連れてこられました。
マダガスカルのチンバザザ動植物園と上野動物園は、現在共同でアイアイの繁殖に力を入れています。2003年7月、待望の1匹目の赤ちゃんが上野に誕生しました。
アイアイは夜行性のため、展示場はとても暗くしてあります。この写真でもよく形が分からないと思いますので、マウスで絵を描いてみました。…絵を見てますます分からなくなるかも!?アイアイイラスト
上野動物園の展示部屋にはモニタが置いてあり、アイアイが活発に活動している様子を鮮明なビデオ画像で見ることができるようになっています。コウモリのような大きな耳、真っ黒な体毛、特殊な形の指、ボサボサと長い尻尾。驚異的な進化を遂げたこの霊長類の姿をとくとご覧ください。
(撮影地:上野動物園)


ハイイロジェントルキツネザル
ハイイロジェントルキツネザル

島先生がアイアイを連れてきたとき、一緒にハイイロジェントルキツネザルのペアも来日しました。アイアイの隣の展示室にいます。童謡で有名なアイアイの影にかくれて、ぜんぜん世間では知られていませんが、とにかくめちゃくちゃカワイイので見てみて!
アイアイと同じく2003年7月、ジェントルにも二世が誕生しました。
ジェントルキツネザル達はバンブーキツネザルとも呼ばれています。竹を食べるキツネザルなのです。それ以前になぜ“ジェントル”なのか? プロに聞いても「それはきっと、とても性質がやさしいからでしょう」ということですが…。
彼らは小ぶりで活発に動きます。昼行性ですので、アイアイよりは見やすいですが、金網とガラスで二重になった部屋にいるので、ちょっと見つけづらいかもしれません。ゴハン時には手前に降りてきますので、その時を狙って妖精のような愛らしい姿をゆっくり観察してみてください。それにしてもこの画像じゃよくわかりませんね。まあ、妖精ですから… 撮影するのもラクじゃなくって…。
(撮影地:上野動物園)